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2011.10.20

静岡市栄誉市民マッケンジー氏 思い出の家具を修復 

今年の夏、静岡市のお客様からソファの張替えとテーブルの再生をご依頼いただきました。その家具はとても歴史と物語のあるものだったのです。

静岡市駿河区高松に静岡市の名誉市民第一号となった、エミリー・マーガレッタ・マッケンジー夫人の住まいだった「マッケンジー邸」という白い洋館があります。
ご主人のマッケンジー氏は貿易商社A.P.アーウィン商会日本支社店に勤務、静岡茶の輸出に力を注いだ方でした。その勤務に伴い静岡に来た婦人は、ご主人が亡くなられた後も静岡に残り、私財を投じて主に子供たちの福祉活動などに貢献。乳児院や保育園の設立をされました。

さて、マッケンジー婦人が亡くなられた後、マッケンジー邸でお手伝いをされていた方が家具のいくつかを使われていましたが、ご高齢で家財の整理をされるということで、譲り受けたお客さまが森下にご相談のお電話をくださったのです。

修復のご依頼は、3人掛けのソファと1人掛け2脚。リビングテーブル、コンソールハイテーブル。アメリカ人の方が使われた家具だけあって、ソファのサイズも大きく深め。ゆったりとくつろげるデザインです。木部は、塗装部の職人さんが、丁寧に表面の傷や汚れを落として、落ち着いたダークブラウンに塗り替えし、くったりとしてしまって布は、織りのしっかりとしたワインカラーに思い切ってイメージを替えました。
紫檀のコンソールハイテーブルは彫刻が施されていたので、その部分を傷つけないよう、慎重に仕事を進めました。

納品したのは、ご家族でテレビを見るスペース。

高価なものだから・・・という理由ではなく、「マッケンジーさんが使われてきてこれまで残った貴重なものだから」と、「その家具を生かしてあげたい」というお客様の様子がとても優しく、日常使いの家具にすることも素敵です。大事大事にしまわれてしまうより、マッケンジー夫妻・お手伝いさんも喜ばれるように思いましたし、毎日使われることが家具の本望のような気がしました。

このように時間を経た家具や思い出の品を手入れをしながら使い続けようという方が増えています。森下木工所ではできる限り修理や再生に対応しておりますので、お気軽にご相談ください。

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