sas / morishita
指物による 工業デザイン的アプローチ
自分たちは木工の伝統にあぐらをかいていないか?一歩前に進むために、新しいものづくりをしよう。 私たちが求めたのは、デザイン構築に合理性を追求する工業デザイナーのアドバイス。
たたき台として上がってきたデザインは 人工的素材前提の 3Dプリンターで出力したような一体構造。 木組みというより彫刻に近い。 まずはどの部分で木を組む納まりにするのか、 現実的なパーツ分け作業から始まった。 テレビで見た仏像製作における部品分けのようだ。
次の工程は、ソリッド素材前提の華奢な意匠を 木材で解決するための構造アイデア出し。 肉(厚み)のない部品の どの位置にほぞを持ってくるのか? 強度は保てるか? 経験+柔軟なアイデアが必要になってくる。 指物技術 VS 工業デザインの様相。
部分的な試作を何度も重ねる。 ひとつのアイデアが現実的でなければ 一歩戻るの繰り返し。 クリアできたら次の部品の構造に進む。 強度的にすべてが達成できたら、いざ本番。
工業的な素材を意識した 「細さ」「薄さ」「少なさ」の意匠を 実現させるためには結局、 指物技術による裏打ちが必要でした。
薄い天板でも強度が保てる「送り蟻ほぞ」
チェアの背と肘の接合「蟻形落とし接ぎ」
貫通したような「肩付変形三枚組継ぎ」
かんなによる手仕事が生きるグリッドライン
寺社建築の雲形肘木を参考にしたデザイン
扉の枠組み「挽き込み留接ぎ」
日本の木工は大きく分けて、指物(さす)刳物(くる)挽物(ひく)曲物(まげる)の4つに分類されます。 我々の領域は、ほぞ構造で木と木を指し合わせて家具を組み上げる「指物」の仕事。 「sas/morishita」は、今後の指物のグローバルに向かう方向性を願い、この「指す」から名付けました。
下記全8アイテムをご紹介します。写真をクリックすると個別の詳細ページに移ります。
商品を一覧できるpdfのwebカタログです。ご検討時にゆっくりとご覧になりたい場合に便利。プリントアウトも可能です。
お問い合わせはこちら
送信内容を確認したらチェックを入れてください